鹿児島大学 法文学部 大前研究室 にじいろタウン  JAグリーン鹿児島  「手軽さ」「費用節約」「失敗の回避」のバランスがとれた管理方法を提案します
ダンボールコンポスター解説ページココがツボ!
作り方 意義 容器 基材
設置 投入物 防虫 失敗
ダンボールコンポスターの作成・管理・活用に関する基本事項を解説します。

作り方ページの目次 材料 作り方 生ごみの入れ方 たい肥としての活用方法


材料:身近な素材・廃棄物の活用 〜理想はコストゼロの実現です。 
ココがツボ! (当研究室推奨内容) 解説、実証データ、経験則 (推奨理由) 補足情報
★以下の素材を集めて下さい。
  1. 着古した濃色のTシャツ
    Tシャツは防虫キャップに加工します。
  2. 二重構造のダンボール箱
    みかん箱などで良いです。
  3. 一般的なダンボール紙(底面補強用)
  4. 非伸縮性のスポーツテーピングテープ(50mm幅を推奨)
  5. ノコクズ(ノコギリで木を切った際に出るくず)
  6. 少量の腐葉土(ひとつかみ程度)
  7. 育苗用プラスチックかご(設置用の台)
  8. スコップ
▼Tシャツは裏返し、袖の付け根と首の部分をミシンでしっかり縫い合わせます。余分な袖を切り落とし、再び表にすれば、防虫キャップとして利用します。

▼防虫キャップに、アメリカミズアブという虫が産卵してきます。淡黄色の卵ですので、濃色系の防虫キャップだと発見が容易となります。

▼成形時に通気性のないガムテープ等を使用するとダンボールが腐りやすく、管理が困難となります。通気性のあるスポーツテーピングテープが好適です。

▼ノコクズと腐葉土は、基材(ダンボールへの充填物)として使用します。

▼ダンボールは過湿に弱いため、床への直置きは厳禁です。育苗用プラスチックかごを設置台として利用し、通気性を確保します。

▼スコップは生ごみと基材の撹拌に使用します。



▼ガムテープを利用する場合は、基材を乾燥傾向に維持して下さい。

▼二重構造以外にも、強固なダンボール箱(タマネギ用など)なら利用可能です。

▼ノコクズは、製材所やホームセンターでわけてもらえることがあります。ヤマイモ等の緩衝材でも利用されているため、スーパーでも可能性があります。

▼生ごみの分解(発酵)が進むと、基材温度が上昇します。しかし、常に高温である必要はありません。温度が重要なのではなく、分解されていれば問題ありません。

JAグリーン鹿児島では、当研究室が開発に協力した『ポイット丸』というダンボールコンポスターキットを500円で販売しています。オススメします。
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作り方:一人で簡単に作ることができます 〜30分程度で完成 
ココがツボ! (当研究室推奨内容) 解説、実証データ、経験則 (推奨理由) 補足情報
★作成手順を示します。
  1. スポーツテーピングテープを用いて、ダンボール箱を成形し、すべてのすき間・穴を完全にふさぎます。
  2. 成形したダンボール箱の底に、中敷きとしてダンボール紙を入れ、底面を補強します。
  3. ダンボール箱の8分目程度まで、ノコクズを入れます。これに、少量の腐葉土を種菌として加えます。
  4. 基材に水を数回に分けて加え、よく混ぜて、握って"しっとりお団子"になるようにします。
  5. スコップを箱の中に入れます。
  6. 育苗用プラスチックかごをひっくり返し、その上にダンボールコンポスターを置きます。
  7. 防虫キャップをしっかり被せて完成です。
▼虫の侵入口になりそうなすき間はすべてふさぎます。

▼基材の含水率は、「しっとりとしたお団子」が目安です。極端な乾燥や、水浸し状態でなければ、微生物は活動してくれます。

▼スコップをダンボールコンポスターの外に出したままにしておくと、虫が卵を産みつける可能性があります。必ずダンボールの中で保管して下さい。

▼過湿によるダンボールの傷みを防ぐため、床への直置き、壁との密着は避け、通気の良い場所に設置して下さい。

▼設置場所は屋外として下さい。有機物を分解するダニ類の発生が必ずあります。

▼設置場所は、雨の当たらない場所として下さい。
▼ダンボールには、持ち手用に穴の開いているものもあります。持ち手もしっかりテーピングテープでふさいで下さい。

▼基材の水分量は、生ごみを投入し始めてからも"しっとりお団子"の状態を保つようにします。

▼温度計を使用する場合は、温度計もダンボールの中に入れっ放しにします。

▼一時的に雨を避けるためには、ごみ袋をかけて下さい。ただし、そのままでは蒸れますので、不要時はごみ袋はかけないで下さい。
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生ごみの入れ方:量はあまり気にせず、中央付近で分解 〜ダンボールコンポスターは微生物ペットです 
ココがツボ! (当研究室推奨内容) 解説、実証データ、経験則 (推奨理由) 補足情報
★1日の生ごみ投入量上限は500gが目安です。
 ※あくまでも目安なので、厳密に考える必要はありません。
★生ごみを投入したら、生ごみに基材が付着するように攪拌します。
★大きな生ごみはザクザクと切るか、混ぜる際に砕くようにします。
★基材が乾燥しすぎた場合、水を加えて下さい。
★ペットを飼うのと同じ感覚で、えさ(生ごみ)と水を与えましょう。
▼生ごみを入れすぎると、分解が追いつかず、生ごみの腐敗や、悪臭を原因とした虫の発生につながります。 しかし一般家庭で1日に出る生ごみの量はそれほど多くないので、神経質になる必要はありません。

▼基材(微生物)と触れる面積が大きければ、生ごみの分解が進みます。生ごみは小さめに切って投入し、基材としっかり混ぜます。

▼混ぜる際には、ダンボール箱を傷つけないように注意してください。生ごみは中央付近で分解させ、ダンボールの側面付近の基材は乾燥気味に保つと、ダンボール箱を長持ちさせる事が可能です。

▼微生物が活発に活動するには、ある程度の水分が必要です。しかし、生ごみの80〜90%は水分のため、頻繁な給水は考えにくくなります。「しっとりお団子」を保つように水分調整を継続します。

▼生ごみ投入量の目安の500gは、500mlのペットボトルに水を満タン入れた時と同じくらいの重さです。

▼生ごみは「みじん切りにしなければならない」わけではありません。生ごみを入れる時にスコップで砕く程度で良いでしょう。

▼旅行中、あるいは冬期に生ごみ投入をストップしても、全く問題ありません。基材の水分量を調節すれば、再び分解を始めます。

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堆肥としての活用方法:熟成と戻し堆肥 〜ガーデニングや家庭菜園で循環の達成を
ココがツボ! (当研究室推奨内容) 解説、実証データ、経験則 (推奨理由) 補足情報
★基材の寿命は、「分解能力が落ちるまで」と考えてください。
★生ごみの投入を中止したら、水分調整と撹拌を1ヶ月程度続けます(熟成作業)。
★熟成を終えた基材は堆肥です。土に3割程度混合して活用します。
★自家製堆肥は、ダンボールコンポスターの種菌として活用できます(戻し堆肥)。
★厳密に考えない場合は、そこそこ堆肥化の進んだ基材をその都度使用し、利用した分だけノコクズをダンボールコンポスターに加えていく方法も可能です(ノコクズ継ぎ足し法)。当研究室の実践は、この方法によっています。
▼投入した生ごみの種類・量などにより、基材の寿命は大きく変化します。 目に見えて生ごみ分解が進まなくなった、腐敗臭がしてきた、鼻にツンとくるアンモニア臭が強くなってきた、ドロドロ・ベチャベチャになってきた等は、分解能力低下の兆候です。

▼堆肥化が進むにつれ、ノコクズの色が濃い茶褐色へと変化します。また、アンモニア臭は不可避です。

▼熟成が十分進むと、アンモニア臭は消え、カブトムシの土っぽい臭いに変化します。たい肥として利用したい分だけ取り出し、その分だけノコクズを足して再び利用することが可能です。
▼基材寿命の目安ですが、毎日500gの生ごみを投入した場合、最低でも2ヶ月間は分解可能です。 一般家庭からでる生ごみ量は少ない傾向にありますので、1年以上もつことも珍しくありません。

▼ノコクズ継ぎ足し法の場合、3年以上、同じダンボールコンポスターを使い続けた経験があります。基材はその都度リフレッシュされますので、ダンボール箱に限界が来ました。

▼熟成させたたい肥は、長期間保存可能です。乾燥状態で保存して良いです。
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