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日本の食べ物・・・,原材料もすべて日本でつくる?
日本人は魚をよく食べるよね。魚を加工したものもよく食べます。ちくわ,かまぼこ,みりん干しの魚,おつまみ。 でも,その原材料はどこでつくられているんだろう? いもぞう先生がタイで取材しました。(2007.1.10-15取材)

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「ちくわ」と「かまぼこ」って日本の食べ物だよね? 「おつまみ」はどう?

ちくわ ちくわ みなさん,こんにちは! 今回は魚に注目。タイには豊かな海があって,海産物の加工をする会社もたくさんあります。 そこで,魚のすり身をつくっている会社を回ってきました。タイ取材第2弾です。

ちくわ,かまぼこ,お酒のおつまみになるような小アジの干物・・・,とっても日本的な食べ物です。だから,なんとなく「日本でつくっている」と思いこんでいました。 早速スーパーマーケットに出かけて調査です。ちくわやかまぼこには,原材料をつくった国は書かれていませんでした。小アジのみりん干しはタイ産でした。 そうか,日本の食べ物と思っていても,海外の国で原材料をつくっていることが多いのかも・・・

すり身工場の様子を見てみよう

すり身工場 会社に到着。とても大きな工場です。さっそく工場を案内してもらうことになりました。 1月はタイでは最も涼しい気候の時期ですが,日中は30度を超えていました。ふぅ,暑い。

さて,下の写真をよく見てください。着替え,手洗い,靴の消毒と,工場にはいるためには体中を清潔にしなければなりません。 何気なく食べている食材は,こうした厳しい管理の下でつくられていたんですね。 だからこそ,安心して食べることができるわけです。

着替え 手洗い 靴の消毒

作業 工場内 いよいよ工場内に入ります。ここでは500名もの人が魚の頭と内臓を包丁で取り除く作業をしています。作業をしては計量し,氷を詰め,不良品がないかを確かめていました。 これだけの人で作業をするとなると,お給料を支払うのが大変ですよね。日本はお給料の高い国なので,このような手作業を大規模に行うことが難しいという現実があります。 ですので,海外のお給料の安い国々で作業をしてもらい,日本が輸入するような仕組みが出来上がったのです。

頭と内臓が取り除かれた魚は,機械でウロコ,皮,骨が取り除かれ,すり身にする機械に入れられます(秘密がいっぱい詰まっているので,機械の撮影許可はおりませんでした)。 すり身は水で洗ってからパッケージング,冷凍されます。この時,金属などの異物が混入していないか,厳しいチェックが入ります。

汚水処理施設 汚水処理施設 次に,魚を加工する時に大量に出る汚水の処理を見に行きました。 以前は汚水をそのまま川に流していたようですが,現在では立派な汚水処理施設が併設されていました。 ただ,処理水の放流基準は日本などよりも緩やかだという印象を持ちました(基準値を教えたもらったわけではなく,放流水の状況からの推測です)。

ちなみに,私たちも生活すれば下水を流しますよね。皆さんの住んでいる地域にも下水処理場があるかもしれません。 見学を申し出れば対応頂けますので,見に行ってみると良いでしょう。

汚水処理施設 この工場では,衛生状態の保持が徹底していました。その徹底ぶりには少々驚いたくらいです。 でも,「日本と同じ基準の衛生状態が保てなければ,その会社とは取引はできません」(日本のある水産会社の担当者談)という指摘を聞き,納得。 工場内には品質管理のための研究所もしっかりとありましたよ。

最後に,日本の皆さんにメッセージをもらってきました。

「私たちは一生懸命よいものをつくろうとしています。 無駄な食事の仕方は考え直して欲しいと思っています。 たくさん食べて欲しいのですが,でも無駄な食べ方は資源を枯渇させてしまいます。 環境にも配慮してすり身をつくっていますので,どうぞ大切に食べるようにしてください。」

【日本のある水産会社さんに電話で教えてもらいました】

日本で食べられている「ちくわ」や「かまぼこ」の原材料の多くは,東南アジア,ロシア,アメリカなどから輸入されています。 輸入元国別の割合は把握が困難ですが,一部,北海道でもつくられています。国産原材料の価格は輸入物の2倍にはならない程度だということです。

鮮度を保つために,魚を収穫した船の上ですり身に加工することもありますが,多くの場合は陸上での加工となっています。 すり身の状態で日本に輸出となります。「ちくわ」や「かまぼこ」は鮮度が大切ですから,焼いたり(ちくわ)蒸したり(かまぼこ)するのは日本で行います。 つまり,原材料は海外でつくり,製品は日本でつくる,というパターンになっています。

余談ですが,海外では「カニかま」が大ブームになっています。そのため,海外でカニかまを多くつくっているとのことでした。

干物の工場も見てみよう

別の会社にも行ってみました。この会社は干物をつくっています。すり身の会社と同じく,とても厳しい衛生管理がなされていました

この工場は新しく建てられたもので,3年目だということでした。写真は小アジの頭と内臓を取り除いているところです。 たくさんの小さめのアジ,そうです,このページの一番上に掲載しているアジのみりん干しに似ていますね。 こんな清潔な工場で多くの方が苦労して作ってくれていたなんて,本当に何も知りませんでした。

作業 作業済の魚 検査

左の画像を注意してみてください。魚の切り身のチェックをしている工程なのですが,下からライトが当てられ,細かな作業をしていますね。 骨が1本でも残っているとクレームになるので,こうして厳重なチェックをしているのです。

「骨が残っていると,例えば給食の際のクレームになります。スーパーマーケットで発生したクレームの例としては,ウロコが入っていたというものもありました。 こうした細かな要求は5〜6年ほど前から厳しくなっています。こうした手間のかかるものを日本でつくれますか?」(担当者談)

並べていきます 乾燥 乾燥

手作業で開きとなった小アジは,またまた手作業できれいに並べられます。これから乾燥に入るのです。

広〜い場所でたくさんの小アジが干されていました。カワハギなども干してあります。 天気の良い時には天日干しをしますが,悪天候時のために乾燥機も用意してあります。 天日干しをしている眺めは壮大で,ものすごかったです。また,「ハエが1匹はいるだけでも 大変なことになるので,虫の管理をすることも重要です」(担当者談)とおっしゃっていました。 不思議です,これだけの魚が干してあるのに,ハエが飛んでいないのです。 この不思議は最後まで解明できずじまい。。。

干し上がったものは再び手作業でとっていきます。下に敷いている網などもとてもきれいに洗われていて,とにかく清潔だという印象が最後まで強く残ることになりました。

日本は世界に支えられている

日本の食べ物だと思っていたものでも,海外から輸入されているものがたくさんあるはずです。 こうしたことを知らずに我々日本人は多くの食べ物を捨て,無駄にしています。 大量に輸入して大量に捨てている現実に目を向ける必要があります。 日本の生活は他の多くの国に支えられている,そんな思いを強くしたタイでの視察でした。